宿毛市立宿毛歴史館 連携講座「山内資料館の日」

11月22日(日)・23日(月・祝)の2日間、宿毛市立宿毛歴史館において当館との連携講座「山内資料館の日」を開催しました。この催し物は、例年、宿毛歴史館で開催される当館収蔵資料の巡回展の関連行事として行ってきましたが、今年度は平成29年春にオープンする高知県立高知城歴史博物館への引っ越し準備作業ため講座のみの開催となりました。

1日目は、当館館長による講座「兼山に学ぶ~事績と評価~」です。野中兼山は、江戸時代初期、土佐藩政を牽引し、様々な功績を残した人物として知られています。今年は兼山生誕400年の年にあたり、また宿毛は兼山が失脚、亡き後に遺児が幽閉されたゆかりの地です。会場となった宿毛歴史館でも特別展「野中兼山~国境争いと遺児幽閉~」(会期:平成27年10月30日(金)~12月6日(日))があわせて開催されていました。
講座では、まず兼山がなぜ土佐藩政の先導に立って活躍できたのか、兼山の出自からその背景を読み解き、その上で兼山が行った新田開発や現在にもつながる和紙や鰹節、養蜂などの産業奨励といった事績が具体的に紹介されました。そして、様々な業績を残しながらもなぜ失脚に至ったのか、山内家資料から、また全国史的な視点から読み解くことで隠れた真相に迫りました。
会場は、予想を超える45名の参加があり、みなさん熱心に身を乗り出しながら興味深く聞いておられる姿が印象的でした。

続いて2日目は、こども工作教室「和とじ帳づくりに挑戦-自分だけのメモ帳をつくってみよう!」を行い、子供たちを中心に10名の参加がありました。
最初に当館学芸員から和とじの歴史やとじ方の形態などについて話があった後、実際に工作にとりかかりました。今回作ったのは、「大福帳とじ」と「四つ目とじ」と呼ばれる2種類です。
「大福帳とじ」は、江戸時代商家の売上帳などによくみられる帳簿のとじ方で、完成品をみると難しくみえますが、その構造はいたってシンプル。子供たちは、はじめて使う目打ちなど製本用の道具を使って上手に楽しみながら作り上げていました。
もう1つの「四つ目とじ」は、「大福帳とじ」と比べるととじ方が少し複雑です。最初は子供たちも「私にできるかな」「難しそうだな」と心配そうな様子でしたが、学芸員の説明を熱心に聞いて、穴に糸をとおす順番の法則性に気づくと、みんなスラスラと針が動き、間違えることなく最後まで完成させることができました。
「大福帳とじ」も「四つ目とじ」も一度とじ方を覚えると簡単です。また道具や材料も身近に手に入るもので作れますので、ぜひ家庭でも和とじ帳づくりに挑戦してもらって、日本の伝統的な和とじに親しんでもらえると嬉しいです。

  

(投稿者:T)

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