日本の文化講座 第5回「特別企画~高知の銘酒~」

「味わう」をテーマに高知の酒文化をとりあげている今年の日本の文化講座、今回は高知県酒造組合の松尾禎之さんに、酒造りの仕組みや高知県の酒造業界の現状についてお話して頂きました。松尾さんは香美市土佐山田町にある松尾酒造で長年にわたって酒造りをたずさわってこられ、現在は代表取締役を務めておられます。

講座では、まず明治初めから続く松尾酒造の歴史について触れたのち、日本酒の造り方について解説がありました。麹(こうじ)と酵母による日本酒の特徴的な醸造方法から、かつて高知の観光地・龍河洞(りゅうがどう)で行った貯蔵酒の話題まで、松尾さんの日頃の経験にもとづくお話に、参加者の皆さんも興味津々の様子でした。

続いて、明治初めから現代までの高知の酒造業の変遷について話が進みました。高知県ではかつて約160以上もあった酒蔵が戦時下の統制経済によって数十社にまで整理・合併したことを皮切りに、高齢化や食生活の変化、小売業での規制緩和などによって厳しい現状にある日本酒業界のこと、さらに高知の各蔵元の経営や味の特徴など、様々なテーマについて分かりやすい解説がなされました。

講座の終わりには、松尾酒造の酒蔵で搾りたての新酒と現在売り出し中のにごり酒の試飲も行われました。端麗辛口の高知のお酒を味わいながら、話題は日本各地の酒の味わいの違いに及ぶなど、最後までなかなか話題が尽きませんでした。

朝晩は凜と冷え込むこの季節は、酒造りで最も大事な仕込みの時期でもあります。お忙しい時期に貴重なお話を下さり、松尾さん本当にありがとうございました。

(投稿者:K)

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