新たに確認された高知城下郭中図について

平成25年9月13日、山内会館にて、新たに確認された高知城下郭中図を紹介する記者発表を行いました。

01

今回発表した絵図は、17世紀中頃の高知城下町の侍屋敷地の様子を描いたもので、いわば当時の「武士の住宅地図」です。

Photo

近い時代の高知城下町の絵図は今までにも発見されており、高知県立図書館や高知市民図書館に所蔵されています。

では今回の絵図にはどんな価値があるのでしょうか。

その主な特徴は以下の2点です。

1.最も古い「郭中」の侍屋敷の居住状況が記されている絵図であること

これまで、高知城下の侍屋敷に誰が住んでいたかが分かる絵図として最も古いものは、「寛文己酉高知絵図」(高知市民図書館所蔵)であり、成立年代は寛文9年(1669)頃と考えられています。

今回の絵図はそれより数年前、寛文6、7年(1666、67)の状況が描かれています。

2.江戸時代の土佐藩家臣団の生活状況が明らかにできること

今回の絵図の情報を「寛文己酉高知絵図」と比較することで、数年間という比較的短い期間で屋敷地の所有者が変化している状況が分かりました。

今後、さまざまな資料と組み合わせた調査・分析により、さらに多くの情報が得られると期待されます。

今回の発見は、当館が今年4月から行っている高知城・城下町調査のための情報提供の呼びかけに応えて、高知市在住の森一康さんが連絡をしてくださったことがきっかけでした。

記者発表の会場には数社の報道関係者が集まり、担当学芸員には記者の皆さんから多くの質問が寄せられました。

絵図の中には野中兼山の名前も見られるため、当時の政治状況についての話もあり、また、森さんが今回の絵図を保管してこられた経緯についての話もあり、興味深い質疑応答となりました。

02

今回の絵図は、当館の特設展示「記す・つむぐ・伝える 山内家の古文書アーカイブ」にて一般公開されます。(会期:平成25年9月27日(金)~12月2日(月))

貴重な機会ですので、ぜひご覧下さい。

(投稿者:O)

カテゴリー: ニュース   パーマリンク

コメントは受け付けていません。